予約契約とは？
不動産の契約には予約契約という方法があります。将来において契約を締結するという事を、事前に同時者同士で合意する契約方法です。同時者の一方または双方が予約を本契約にする意思表示（予約完結権の行使）をする事によって、予約契約は本契約になります。例えば、将来において売買契約を締結するという予約において、買主がこの不動産を購入するという予約完結権を行使する事によって、売買契約は自動的に成立する事になります。契約の予約を行う場合、必ずしも「予約契約」と題した書類を交わす必要はなく、内容が予約契約であれば、予約契約書として機能します。覚書や念書として書類が交わされる事もあります。予約契約は売買・賃貸両方でも可能です。予約契約において、途中で事情が変わり予約契約の内容に適さない状況になるケースもあります。そのような場合に備えて、契約内容の改訂についての規定を設けておく事が大事です。改訂が認められる事由を具体的に記載する事によって、幅広く改訂の余地を残しておく事が必要です。似た契約に「停止条件付き契約」というものがあります。将来、発生する事が不確定な事情の発生を条件に、契約が成立するという契約です。予約契約とは、将来のある時点で契約の効力が生じるという点が共通していますが、「停止条件付き契約」は、基本的に不確定な事情が確定した場合に、当事者の意思表示とは関係なく契約が成立するという点が予約契約と異なっています。予約契約においては、同時者の意思表示に基づいて、契約の無効、取り消しが可能です。このように予約契約は不動産取引において、多くのケースで利用されています。将来、ある契約の締結をしたいのであれば、予約契約を検討してみましょう。弊社では、幅広い不動産取引に対応できる知識を持った「公認不動産コンサルティングマスター」の資格を持った担当者が在籍しております。最適な手段、契約方法についてお気軽にご相談ください。
